キューバの首都ハバナの道路のど真ん中に“バナナ園”ができたワケ
キューバの首都ハバナで道路に生い茂ったバナナの木々が地元の人気スポットになっている。そうなった経緯がロイター通信などによって紹介され、世界中で話題になっている。
3年ほど前、ハバナのエルセロ地区に住むホセ・フレイテスさんの自宅前の道路が陥没して大きな穴が開いた。埼玉・八潮市の道路陥没と同じように劣化した水道管の破損が原因だ。
当局は水道管の修理はしたものの、予算不足で道路の修復ができずに穴はそのまま放置された。穴には徐々にさまざまな植物が生え、いつの間にかバナナの木が育ち始めたのだ。地元住民が水やりなど熱心に世話をするうちに、木は成長し続け、ついには小さなバナナ園のようになってしまった。
キューバのボロボロのインフラ事情を象徴するかのようなエピソードだが、地元住民のひとりは、「バナナの実がなるので、それを食べています。食べ物はとても高価ですから助かります」とニッコリ。
舗装された道路のド真ん中にバナナの木々が生えているのは、かなりシュールな光景だが、地元の人々はもうすっかり慣れている。むしろ地元の名物となっているそうだ。