JV-ITホールディングス 猪瀬ルアン社長(4)離職率が40%から1%に
「できる人は頑張って上のステージを目指し、できない人は自分なりのベストを尽くせばいい。そういう制度にしたら、社員はやる気を失うどころか、協力しあって会社を成長させていこうという責任感が一人一人に生まれました」
さらに社員同士の「感謝」をITで見える化し、ポイントとして一定数貯まると好きな福利厚生サービスと交換できるシステムを構築。すると社員のモチベーションが目に見えて上がり、社内の雰囲気も格段に向上した。40%だった離職率は1%にまで激減。コロナ禍でも売り上げは右肩上がりだったという。猪瀬はこのシステムを日本の企業にも提案したいと考えた。
18年に日本に戻り、日本とベトナムの2社体制にし、ホールディングスの本社を日本に置いた。
「人は給料のためだけに働いているのではないんだなと。日本は30年間給料が横ばいで、今後も上がる見込みはありません。そんな中でどうすれば幸せに働くことができるのか? その一助にこのシステムがなるのではないかと思い、『カンパニーマイル』という名で商品化。すでに300以上の企業に導入していただいています」