笑えない豊田章男トヨタ会長の“自虐ノーテンキ発言”…グループの不正続出にまるで他人事
「販売してはいけない商品をお客さまに届けるという絶対にしてはいけないことをしてしまった」──。トヨタ自動車の豊田章男会長は30日、名古屋市内で緊急会見。トヨタグループ各社で相次ぐ不正問題について陳謝した。
グループ内はさながら不正のオンパレード状態だ。トヨタの「源流」である豊田自動織機が29日、フォークリフトや建設機械用のエンジンに続き、新たに自動車用エンジンでも不正が確認されたと発表。昨年暮れには子会社のダイハツ工業に生産終了モデルを含め、64車種174件という大規模な不正が発覚したばかり。子会社では2022年3月にも日野自動車でエンジン認証試験の不正が発覚している。
会見で章男会長は「私自身が責任者としてグループの変革をリードする」と強調した一方、09~10年にアメリカで起こった大規模リコール問題を引き合いに、こう訴えた。
「グループの中で一番最初に信頼を失ったのはトヨタ自動車であるので、相談相手としては、頼りになる存在になるのでは」
何ともノーテンキな発言である。相次ぐ不正の要因として、「現場が上にモノを言えない空気が広がっていた」と指摘される中、自虐ネタだとしても笑えない。