著者のコラム一覧
浜矩子同志社大学教授

1952年、東京生まれ。一橋大経済学部卒業後、三菱総研に入社し英国駐在員事務所長、主席研究員を経て、2002年から現職。「2015年日本経済景気大失速の年になる!」(東洋経済新報社、共著)、「国民なき経済成長」(角川新書)など著書多数。

私の脳裏を飛び交う「神奈川沖浪裏三図」 庶民の怒りが巨大な波となって悪漢どもを木っ端みじんに

公開日: 更新日:

 株価がバブル後の史上最高値を更新して沸いていますが、この調子に乗った感じには怖さを覚えます。

 しばらくの間、日本の株式市場はべた凪状態でした。日銀がETF(上場投資信託)の買い入れなどで相場をコントロールしていたからですが、それが緩んできたところで「日本株がいま割安だ」と外国人投資家の資金がどんどん日本の株式市場へ流入してきた。そして、それに煽られ、日本の投資家も「ついに時が再び巡ってきた」みたいな感じになっている。「貯蓄から投資へ」という、あのとんでもない号令にも煽られています。

 しかし、これは非常に愚かと言うか、我を忘れていると言うか。

 株価が上昇する時には、人々は必ず売るタイミングを探りながら買い込んでいるものです。外国からの投資は特にそう。行けるところまで煽り上げ、売り逃げる。そうした資金がいまどんどん流入してきている。

 つまり、いまのような異常な上げ相場になっている時というのは、売り逃げるタイミングを虎視眈々と狙っている人たちがドロッと入ってきている状態だということ。それに誘発されて日本の投資家もどんどん買いに入ると、とんでもないとばっちりを食うことになりかねない。賢さを感じない浮かれ株高が、どういう結末をもたらすか……。要注意だと思います。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 2

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 3

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  4. 4

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  5. 5

    「クスリのアオキ」は売上高の5割がフード…新規出店に加え地場スーパーのM&Aで規模拡大

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  3. 8

    189cmの阿部寛「キャスター」が好発進 日本も男女高身長俳優がドラマを席巻する時代に

  4. 9

    PL学園の選手はなぜ胸に手を当て、なんとつぶやいていたのか…強力打線と強靭メンタルの秘密

  5. 10

    悪質犯罪で逮捕!大商大・冨山監督の素性と大学球界の闇…中古車販売、犬のブリーダー、一口馬主