私の脳裏を飛び交う「神奈川沖浪裏三図」 庶民の怒りが巨大な波となって悪漢どもを木っ端みじんに
そんなことで最近、私の頭の中を、葛飾北斎の富嶽三十六景の一図「神奈川沖浪裏」(写真)のイメージが行き来するんです。
ウクライナ問題やパレスチナ問題、中国の怪しげな動きやほくそ笑むプーチンなど、そういう実に剣呑な、巨大な荒波に翻弄されている小舟上の可哀想な我ら、というイメージがまず浮かぶ。
一方で、それとは全く逆に、あまりにも剣呑すぎる世の中に対する我らの怒りが、あの大波の牙や鉤爪となって、世の中をコントロールしていると思っているやつらに襲いかかる。そんなふうになってみたいもんだな、というイメージもある。
小舟に乗っている人たちが、ようやく相場が動き出した日本の株式市場に勢い込んで乗り出した。日銀のしばりから解放されて、ついに自由航行ができると浮かれている。ところが、いざ漕ぎ出してみれば、自由航行どころか、ものすごい勢いであの大波の逆襲に襲われることになる、というようなイメージもあります。
日本の金権体質の政治家たちも無謀な投資家と同様に大波にのみ込まれてきりきり舞いし、政治生命を奪われる。そんな光景も見たい。