自治体の使い道はザル!「森林環境税」なる国民1人当たり1000円徴収のムダ遣い

公開日: 更新日:

「森林環境税」というのをご存じか。2024年度から、国民1人当たり1000円が住民税に上乗せ徴収され、森林整備に使われるというもの。一見もっともらしい。

 実は国はこの税の導入の前に19年から全国の自治体に「譲与税」として600億円を配っている。ところがこの配分金は森林がない都市部にもばらまかれているので使いようがないのだ。都市部にも配分されるのは配分基準に人口が入っているからで過疎の山林自治体よりも多いという構図。

 東京の中央区では使いようがないので東京都桧原村の森林保全活動に寄付、墨田区では公共施設に木材を使う取り組み。しかし、他の区の大半は使いきれず、新宿区など翌年の一般財源に入れ込んでしまい、どう使ったかは分からない。

 この「森林環境税」は東日本大震災を機に導入された「震災復興税」(同じく国民1人当たり1000円)の終了と入れ替わりにスタートする。つまり「せっかく国民からふんだくってきた1000円は別名目で集めよう」という魂胆。使い道はザルのいつもの姑息な手口だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  2. 2

    「高額療養費」負担引き上げ、患者の“治療諦め”で医療費2270億円削減…厚労省のトンデモ試算にSNS大炎上

  3. 3

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…

  3. 8

    日本にむしろ逆風…卓球王国中国で相次ぐトップ選手の世界ランキング離脱と進む世代交代

  4. 9

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 10

    迷走するワークマン…プロ向けに回帰も業界では地位低下、業績回復には厳しい道のり