割安な日本株はなぜ買われないのか

公開日: 更新日:

 そんな割安の日本株がなぜ安値のまま放置されているのか。理由は、日本株売買代金の6~7割を占める海外マネーの日本株離れだ。23年から24年7月前半の株価ピーク時まで、海外勢は累計9兆円弱の買い越しだったが、7月後半からは一転して売り越しに転じ、25年も2月末までに3兆円超売り越している。

 海外マネーが日本から逃避したのは、金融政策のベクトルが欧米と異なるからである。欧米は共に利下げ局面にあるが、日銀は24年3月から計3回利上げを実施、さらに早期の追加利上げ観測も高まっている。金利上昇をことのほか嫌う海外投資家は、17年ぶりの日本の利上げ局面に警戒感を強め、投資を控えているわけだ。

 となると、日銀の利上げ政策が一服し、海外勢が再び日本株の割安感を認識するまで、ジッと我慢するしかなさそうだ。 (丸)

【連載】ベテラン証券マンが教える株のカラクリ

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中居正広氏&フジテレビへの抗議が激減…「はぐらかし会見」と“ガス抜き”の効果がジワリ

  2. 2

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  3. 3

    エキスポ駅伝2チーム辞退に《やっぱりな》の声…実業団に3月の戦いは厳しいか

  4. 4

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  5. 5

    浜崎あゆみ25年ぶり月9主題歌で「別人疑惑」再燃か? 近年版・復刻版どちらの歌い方でもブーイングのジレンマ

  1. 6

    コシノジュンコそっくり? NHK朝ドラ「カーネーション」で演じた川崎亜沙美は岸和田で母に

  2. 7

    立花孝志氏が襲撃される瞬間を日刊ゲンダイが目撃し激写! ナタで切りつけられる一部始終

  3. 8

    膨張するカウンターに萎縮し大好きな選挙が苦行に…渋谷のマイク納めは中止

  4. 9

    「ホラッチョ!」「嘘つき!」とヤジられ言葉に詰まり、警察に通報…立花孝志はミルクティーが手放せず

  5. 10

    キンプリ2人体制&ジャニーズ解体で才能開花…髙橋海人に吹く追い風