割安な日本株はなぜ買われないのか
このところ世界の株式市場は、トランプ関税や米国の景気後退懸念から大荒れだが、そうした中で日本株の低迷が際立っている。
日経平均株価は、昨年7月に4万2224円まで上昇したのを最後にずっと低迷を続け、ここにきて一段と下げがきつくなっている。
だが、企業業績が悪いわけではない。むしろ逆だ。東証プライム市場に上場の3月期決算企業約1000社の2025年3月期純利益は、約50兆円と前期比で6%増え、4年連続最高益の見通しだ。さらに日本企業は株主還元にも積極的で、3月期決算企業の24年度配当総額は約18兆円と4年連続で過去最高が予想され、自社株買いは24年に約17兆円と前年比7割増の大幅増だった。
その意味で、日本株はいま割安なのである。株価指標で見てみても、日経平均採用銘柄の予想PERは14倍台で、欧州のストックス600の14倍台と同水準だが、米国のS&P500は22倍。また、PBRでも日本は東証プライム上場企業の45%がいまだに1倍を下回るが、米国では1倍未満は3%、欧州でも17%にすぎない。
■関連記事
-
人生100年時代の歩き方 いまこそ株主優待でお得をゲット!トヨタ自動車も初導入決定、2025年に入り新設・復活は45社以上
-
人生100年時代の歩き方 花王は35年、増配率21.4倍…注目の連続増配銘柄はコレだ!【表あり】3.27が権利付き最終日
-
語り部の経営者たち 不易糊工業 鈴木勝也社長(4)安心安全のシンボル「フエキくん」が少子化の荒波に負けない頼もしい味方に
-
語り部の経営者たち 不易糊工業 鈴木勝也社長(3)スティックノリの応用で化粧品が大ヒットも…“コロナ前”に消費行動が戻らず
-
新NISAで買っていい?企業診断 パチスロ・パチンコ業界向け不動産事業で稼ぐJALCO HDは2025年を「第2の創業」と捉え積極経営
-
語り部の経営者たち 不易糊工業 鈴木勝也社長(2)創業100周年、次の100年を作るための世代交代 義父の提案で異業種から転職