保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

アメリカ軍に居場所を知られないよう幼児を海に投げ込む

公開日：2019/06/05 17:00　更新日：2019/06/05 17:00

　太平洋戦争が始まって８カ月余、ガダルカナル戦で兵士たちの餓死が始まった。以来、戦闘地域の大半で餓死は日常化していった。１年６カ月余でアッツ島の玉砕が始まる。それからはマキン、タラワ、クエゼリン環礁、サイパン、グアムと続いていく。そして昭和１９年１０月からは戦況の悪化を食い止めよ…

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【連載】保阪正康日本史縦横無尽