著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

インディギルカ号の船長が生存者を見捨てた原因は「囚人」だったから

公開日: 更新日:
戦前の小樽市=1930年代(C)Grenville Collins Postcard Collection/Mary Evans Picture Library/共同通信イメージズ

 しかし遭難事故から80時間以上が経過し、救助活動も終えて50時間近く経っている。もし転覆した船底に生存者がいるとすれば、船底に穴を開けなければならない。こうなると陸軍のような巨大組織が救助活動の先頭に立たなければならない。もう一度救助船が出され、船底に穴を開けところ、幾人かが雪…

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