著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「昭和の亡霊・7つの戦時用語」(17)「皇国ノ興廃コノ一戦二アリ」

公開日: 更新日:
岡山での国防義会発会式に臨席のため、東京駅から西下する荒木貞夫陸相=1933(昭和8)年4月11日(日本電報通信社撮影)

 7つの戦時用語について論じているこのシリーズ、3番目に取り上げるのは「皇国」である。「すめらぎの国」ということになるのだが、この語が実際に使われるようになったのは、実は昭和8(1933)年ごろからである。それまでこの語は日露戦争時に日本の連合艦隊が対馬沖で、ロシアのバルチック艦…

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