河野太郎3度目の総裁選も「変節の異端児」に出る幕なし…脱原発は棚上げ、裏金議員にも大甘
裏金議員については、先週末に立候補表明した石破茂元幹事長(67)が非公認の可能性に踏み込んだのに対し、「不記載額の返納でケジメとして前へ進んでいきたい」と大甘。安倍派や二階派への配慮はミエミエの上、具体的な返納策に言及しなかった。
裏金への甘さは「日本を前に進めるための5本柱」と題された配布資料にもにじむ。「0.党改革・政治改革」「1.憲法改正」「2.外交・安保」「3.経済・地域活性化」「4.デジタル」「5.防災・危機管理」の順立てで、改革の優先度を高く見せながら裏金是正を柱としない狡猾。森喜朗元首相(87)ら重鎮にもかみつき、直言していたのは遠い昔だ。
■自民幹部の面々も人間性を問題視
政治ジャーナリストの山田厚俊氏はこう言う。
「河野氏が所属する麻生派領袖の麻生太郎副総裁は出馬は容認しているものの、幹部の面々はよしとしていない。その大きな理由のひとつが人間性の問題です。X(旧ツイッター)で批判的な投稿をするアカウントのブロックは相変わらずで、河野氏はトップリーダーに求められる包摂力を欠いている。デジタル相に就き、国民の理解を深めることなくマイナカードを事実上強制したことでも評価を落とし、信頼を失った。自民党員からも見放されている難局中の難局にあって、党および日本を立て直す覚悟も力量も見えません」