静かに始まった反トランプのレジスタンス…2.17「大統領の日」には抗議行動が全米で同時開催
ニューヨークの中心タイムズスクエアで、不法移民の強制送還への抗議集会が開かれた。2月9日(日)のことだ。
移民の街ニューヨークにはいわゆる不法移民が50万人以上住んでいる。その多くが中南米の圧政や貧困、ギャングの暴力などから逃れるためにアメリカ国境を越え、難民申請してその結果を待ちながら、レストランの厨房や建築現場などで働いている。この国の産業を支えているのは不法移民といわれるのはそのためだ。
そんな彼らに対する移民執行局(ICE=アイス)の取り締まりが、トランプ大統領の就任以来格段に厳しくなった。新政権は1100万人もの不法移民を全員強制送還すると宣言している。市内で数十人が拘束されたというニュースや、近所で移民局の車を見たという会話が絶えない。彼らは誰かの友人であり同僚であり、家族でもある。この街は今、いつ誰が連れて行かれるかわからないという恐れに支配されている。
集会には300人ほどの市民が集まった。第1次政権発足直後の大規模なデモに比べれば小さいが、参加者のほぼ全員が若者でその半数以上は女性だった。「強制送還をやめろ」「ICEは出ていけ」などのプラカードを持って行進する姿はエネルギーに満ちていた。