アメリカを健康な国に…米厚生長官に就いたロバート・ケネディ・ジュニア氏の野心は実現するか?
アメリカに新たな厚生長官が誕生しました。ロバート・ケネディ・ジュニア氏は、何かと論争が多いトランプ人事の中でも、最も批判を浴びた1人です。反対するアメリカ人は何を懸念しているのでしょうか?
ケネディ氏の上院での指名投票は非常な僅差で、民主党議員は全員反対でした。新たな厚生長官をめぐる論争で最も大きいのは、彼がワクチン懐疑論者であることです。
ケネディ氏は長年小児マヒやはしかなどの反ワクチン運動を牽引してきました。「ワクチンが子供の自閉症の原因になる」と信じる親たちのカリスマ的存在でもあったのです。この活動は年々高まりを見せ、ワクチンを打つ子供が減ったために、はしかなどの伝染病の局地的な流行が頻発しています。
そんな人物に厚生長官が務まるのか? という強い批判に対し、彼は上院公聴会で「ワクチンを支持する」と立場を翻し、ようやく指名にこぎつけた形です。
またケネディ氏は、高度に加工された食品が慢性疾患の原因になっていると主張、MAHA(Make America Healthy Againメイク・アメリカ・ヘルシー・アゲイン)活動を盛り上げてきました。これに共感するアメリカ人は少なくありません。