元代表・松井大輔 「勝ちと負けは天国と地獄。結果残して」
――南ア大会では初戦のカメルーンから勝ち点3を奪ったことが、すごく大きかったと思います。
「初戦のコートジボワール戦の結果が2戦目以降の戦い方に大きく関わってくる。当然のことですが、初戦に負けるとチームの士気はガタッと落ちます。とにかく初戦は《負けない》ことです」
――松井さん自身、どんな気持ちでカメルーン戦に臨みましたか?
「あの1試合で潰れてもいい。終わってもいいと思っていましたね」
――06年W杯ドイツ大会に出られなかった思いもあったのでしょうか?
「何よりも《W杯に出られた》という思いが強かった。4年前、代表から外れてからずっと待っていたわけですからね。過去に経験したことのない《感極まった》気持ちに襲われました。バスに乗って試合会場へ移動する際、誰の声も耳に入らなかった。気持ちが高ぶり、とりあえず1試合だけ走り回り、全てを出し切ろうと思いました」
――試合中は、どんな精神状態だったのですか?