大ピンチ救う ピックオフプレーの秘策
緊迫した試合の終盤などで、大ピンチを救う守備のひとつに「ピックオフプレー」がある。多いのは一塁ベース上で行うもの。「1(投手)-3(一塁手)」「1-2(捕手)-3」「1-2-4(二塁手)」がある。
「1-3」は一、二塁、もしくは満塁の時に投手が一塁へ投げる牽制球のこと。先の塁に走者がいるため、一塁手はベースを空けて守る。油断している走者の背後から一塁手がベースに入った瞬間、牽制する。
■巨人や龍谷大平安も
プロでは巨人が最近、このプレーを取り入れて刺している。センバツで優勝した龍谷大平安も、これでピンチを切り抜けていた。高校でも増えてきたが、初球から簡単にやるケースが多い。釣りでいえば、食いつくか食いつかないかのところでサオを上げているようなもの。これでは獲物に逃げられてしまう。
走者にもう一歩リードを取らせる「秘策」がある。捕手でも内野手でもいいから、初球の前に「ムリして一塁へ投げるなよ! セカンドでフォースアウトでいいぞ!」と一塁走者に聞こえるように声を掛け合うのだ。走者にフォースアウトになりたくないという心理が働き、通常よりリードが大きくなる傾向がある。理想は走者がスタートを切ることが多い3-2のフルカウントだが、その前に打たれてしまうかもしれない。初球は牽制せずに油断させ、大きくリードを取らせた上で2球目か3球目にやるといい。