大ピンチ救う ピックオフプレーの秘策

公開日: 更新日:

 逆に攻撃の立場で相手が「1-3」をやってくると分かっていれば、一、二塁の時に逆手に取れる。一塁への牽制の間に二塁走者が三塁へ走ってしまうのだ。牽制してからスタートをするのでは遅い。1-3-5(三塁手)と転送されて三塁で刺される。二塁走者は投手を見ながら一塁手の動きも注視。ベースに入ろうと動いた瞬間、投手が牽制するかしないかのタイミングでスタートが切れれば、セーフになる。

 守備側に話を戻す。確率でいうと、「1-3」より、無死一塁などで行う「1-2-4」の捕手から一塁への牽制の方が刺せる。一塁手は犠打に備えて前へダッシュ。二塁手は一塁走者の後ろから一塁ベースへ。投手はクイックモーションで投げる。投球を大きく外さないのがミソ。捕手が立ち上がるほどのウエストボールでは、走者に捕手からの牽制を察知される。ホームベースからボール2個分ほど外角、バッターボックスのライン上あたりを狙う。高めではなく、腰から膝あたりの低め。スライダーが効果的だ。打者はバントの構えでギリギリまでボールを見極めようとする。走者はスタートを切ろうと右足に体重がかかり、帰塁が一瞬遅れる。

 一塁手が約3メートル、3歩ほど前へ行ってから一塁ベースへ戻る「1-2-3」も注意点は同様。ピックオフプレーは1試合で何度も使えない。ここぞの時のため、多くのエサをまいて獲物を泳がせることが肝心だ。

【連載】続・鬼の遺言

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…