左足を強く踏み込むとスピードが生まれる
「100万ドルのインストラクター」といわれ、ティーチングプロとして絶大の人気を誇ったボブ・トスキ(米)は現役時代は賞金王(1954年)にまでなった名手である。
身長170センチ足らずの小兵であったが、サム・スニードに「マイティー・マウス(米テレビアニメのヒーロー)」と言われたほどの飛ばし屋だったという。
NHKテレビのレッスン番組に出演したとき、テキストの作成を担当したので、飛距離アップについて聞いてみると、「バックスイングで左かかとをヒールアップすること」を第一に挙げていた。
「ジャック・ニクラスもトム・ワトソンも、日本ではジャンボ(尾崎将司)もナカジマ(中嶋常幸)も大きくヒールアップしてバックスイングしている。けれども、日本のアマチュアゴルファーはなぜかヒールアップしたがらない。ドライバーも左かかとをつけたままバックスイングしているので体が回らず、足を使えないので手でヒットしている」
そう言って、飛ばすためにはヒールアップがいかに大事であるかを実演してみせてくれた。