絶不調でフル出場 本田はサッカーができる体調だったのか?
■最後の会見で一人だけスーツだった理由
W杯1次リーグ敗退が決まり、日本代表は合宿地で監督、選手が記者会見に応じて「解散」したが、選手全員が練習着で対応する中、本田ひとりだけが背広にネクタイを着用。そのままチームを離れて単独行動。移籍先クラブのメディカルチェックを受けるためにドイツ経由で帰国した長谷部以外の監督、選手が同じチャーター便で帰国する中、本田の姿はどこにもなかった。
「背広にネクタイ姿は手術痕を見られたくなかったから」「メディアに追い掛け回されるリスクから一緒に帰国しなかった」など、現地であれこれ理由が取り沙汰された。
いずれにしても、本田の絶不調を知りながら使い続け、チーム全体のパフォーマンス低下を招いたザッケローニが1次リーグ敗退の責を負うのは当然だとしても、本田に執着する指揮官をいさめなかったコーチ陣、監督と気心の知れた仲なのに本田外しを提言しなかったサッカー協会技術委員会の原委員長もまた、同罪と言わざるをえない。
本田はW杯前報道陣に、「一度も自分の口から、手術したなんて言っていない。今、自分自身がここにいるということだけで十分じゃないかなと思います」と、手術については明言は避けていたが、チームスタッフは本田の体調についてしっかりコミュニケーションを取っていたのだろうか。