攻撃連係ズタズタに…“劇薬”大久保でザック日本は崩壊した
ザッケローニ監督は当初、「試合終盤にジョーカー的に起用する」予定だった。ところが5月の鹿児島合宿に参加した大久保はキレが良く、逆に他FW陣の低調ぶりが際立った。そこでザッケローニは、連係面を度外視して大久保を積極的に起用することを決めた。W杯本番で大久保は初戦の後半途中からプレーすると2、3戦目は先発に名を連ね、完全に主軸FWとして扱われた。
だが大久保は、4年間じっくり醸成してきた日本代表の攻撃陣にとって、コンビネーションを壊す“劇薬”でしかなかった。大久保は2戦目に2列目右でプレー。ここは練習で一度もやっていないポジションだった。3戦目は1トップ起用。ポジションがコロコロと変わり、これまで本田、香川、岡崎が培ってきた連係プレーはズタズタになり、長友と内田の両SBの攻撃参加も鋭さを失った。
すべてはザッケローニの迷走采配に問題があったのだ。
4年とは、短いようで長い。それなのにザッケローニは、1トップも決められなかった。そんな指揮官にチームを任せっ放しにしたのは協会幹部。日本サッカー協会の罪は、あまりにも重い。