青森で松坂2世を見つけた
安打か飛球の時は、一、二塁の走者は実戦同様に走る。外野への安打なら、本塁へかえろうとする二塁走者を刺すため、守備陣は外野→内野→捕手と中継する。本塁ではなく、三塁を狙う一塁走者をケアするなら、三塁へ向けた中継プレーになる。
次は「無死か1死二塁」。二塁走者が一番難しいのが、打球が三遊間へ飛んだ際の判断。遊ゴロなのにスタートを切れば三塁で刺される。しかし、左前へ抜ければ本塁へ生還したいところ。見極めが重要なのだ。
三遊間方面に打たせたいから、右打者なら内角、左打者なら外角にマシンを設定すると、遊ゴロ、三ゴロになりやすい。打者にとっても狙ったところに打つ練習になる。二塁走者の判断材料は「二塁ベースから最大のリードを取った地点から10メートル先」。ここに飛んだ打球は、ほとんど三遊間のど真ん中を抜ける。
簡単な例を挙げると、電車のドアとドアの間、教室の前と後ろのドアの間。これがおよそ10メートル。電車に乗る時、二塁走者のつもりで隣のドアを見る。毎日意識していれば距離感がつかめるようになる。この“課外練習”はグラウンドより効果がある。「10メートル」が把握できる高校生は少ない。習得できれば大きな得点源になる。