広岡達朗氏が喝！ 「鳥谷は放出したらと阪神社長に伝えた」

和田監督（右）も中村ＧＭも勝負の年／（Ｃ）日刊ゲンダイ

　若手にしても、モノにならないからまた新しい選手を獲得するというんではダメです。選手任せで指導力のないコーチがいかに多いか。前回も話しましたが、「人は必ず育つ」という信念と情熱を持って選手と向き合うべきなんです。キャンプを見たら選手の器の大小は大体わかる。「コイツはダメだ」と落胆することはあっても、「何を」「どういうふうにすればいいか」を、根拠を持って何度も何度も教え込む。それには指導者も成長しないといけません。

　南球団社長と話した時、「ウチのコーチはおとなしい」と言っていた。選手に対して何も気づかないからか、あるいは何か言ってクビになるのが怖いのかはわかりません。堂々と、「私はこう育てます！」とやればいい。選手がかわいそうです。

■中村勝広ＧＭにもガッカリ

　メジャー移籍を目指した鳥谷敬（３３）の残留が決まった。彼は早大の後輩ですが、南社長には「カネのことばかり考えているようなら、放出したらいい」と伝えました。日本人には「この会社に惚れた」と思って働く、そんな美徳があると思うんです。カネしか頭にない選手を置いても、チームにプラスになりません。