去就決まらぬ鳥谷に業を煮やす阪神 チーム作りもままならず
「鳥谷は阪神残留だろう。メジャーに挑戦するならば、今頃とっくに腹を決めているはずだ」
米スポーツサイトのブリーチャーリポートが、メジャー移籍を視野にFA権を行使した鳥谷敬(33)についてこう報じたのは1月3日のこと。
代理人のスコット・ボラス氏は昨年12月のウインターミーティングではこんな話をしていた。
「多くのチームが二塁手として興味を持っている。ユーティリティー選手(内野の控え)として契約するつもりはないだろうと、はっきり伝えてきた。阪神残留も含めて年内には決めたい」
しかし、年末になって鳥谷は、阪神に結論が年明けになることを通達。8日現在、その去就は明らかになっていない。それだけに米球界では、鳥谷がメジャーに挑戦する気なら阪神に断りを入れるはずだと、その本気度を疑問視する声すら上がっているのだ。
スポーツライターの友成那智氏がこう言った。
「ボラス氏と鳥谷が望む契約内容に届かず、より良い条件を得ようとしてボラス氏が交渉をズルズルと引き延ばしている可能性も否定できません。松坂大輔の代理人を務めたときもそうだったように、これはボラス氏の常套手段といえます。ただ、疑問もあります。このオフはFA市場に有望な二塁手が少なく、リッキー・ウィークス(32=ブルワーズFA)やヤンキースと再契約したスティーブン・ドルー(31)程度です。ナショナルズやロイヤルズは二塁手が手薄だし、いまだレギュラーが固まっていない球団も少なくない。鳥谷が条件にこだわらなければ、すぐにでも契約はまとまるはずですが……」