最下位予選落ちのウッズ 無様なプレーで加速するファン離れ
それも20歳でプロ転向して、たった10カ月でマスターズを含む米ツアー7勝、21歳で史上最年少賞金王など、目の肥えたゴルフファンやスポンサー企業を魅了したからだ。今、メジャー14勝とニクラスが持つ最多記録18勝まであと4と迫り、最多VのS・スニードの82勝にあと3勝だが、このままウッズが勝てなくなったら米ツアー人気は一気に冷え込んでしまう。
実際、腰の手術の影響でわずか9試合の出場にとどまった昨季は、ウッズ不在のため、テレビ視聴率は低下し続けた。PGAツアーは2021年までCBS、NBCと長期の放映契約を結んでいるものの、ポスト・タイガー不在が米ゴルフ関係者の頭痛のタネになっている。米ゴルフファンは自国プロを熱心に応援するため、世界ランク上位のR・マキロイ(25=アイルランド)、A・スコット(34=豪州)、H・ステンソン(38=スウェーデン)、が勝っても活躍しても喜ばないし、米国人若手の中ではJ・スピース(21)が頭一つ抜け出ているが、メジャー未勝利で実力、華やかさでも劣る。ウッズのようにカネを集めてくれるプロがいないのだ。
観客動員アップ、視聴率アップに大きく貢献してきたウッズには「もっとガンバってもらいたい」というのが、商売してきた連中の総意なのだ。