米国キャディーが「PGAツアー」相手に集団訴訟の“裏事情”
米国の男子ゴルフでキャディーを務める82人が立ち上がった。
ザック・ジョンソン、ウェブ・シンプソン、ケビン・ナらのキャディーたちが先頭に立って集団訴訟を起こした。相手はPGAツアーだ。
AP通信によれば、同ツアーが5000万ドル(約59億円)のスポンサー料を得ているのに、大会スポンサーのロゴ入りビブスを身に着けているキャディーには、対価が支払われていない。「ツアーや大会広告宣伝に寄与しているので、オレたちにもいくらか寄こせ」というわけだ。
ゴルフジャーナリストの吉川英三郎氏が言う。
「キャディーとPGAツアーは訴訟の案件で交渉を続けてきたが進展がなかったのでしょう。そもそもキャディーと雇用関係にあるのは選手です。キャディーは選手から受け取る手当(賞金の7~10%)をアップしてもらえばいいという声もあるが、『選手相手に戦えないのでツアーを訴えている』と説明する関係者もいます。お金のことでいえば、PGAツアーは試合中のケガなどに備え、キャディーの保険料の一部を負担しています」