厳しい見方も イ・ボミ「海外メジャー挑戦」の大バクチ
有言実行なるか──。昨季、日本ツアー参戦5年目で初の賞金女王タイトルに輝いたイ・ボミ(27)が、今年掲げた目標はリオ五輪への出場である。そのため、今季はこれまで封印していた海外メジャーに挑戦するという。
韓国代表の出場枠は4人。現在、世界ランク15位のイ・ボミは同国の8番手に位置する。ポイントの高い海外メジャーで好成績を残して、ランキングを上げ、何とか4番手以内に食い込もうともくろんでいる。
昨年までは海外メジャーには目もくれず、国内ツアーで賞金稼ぎをしていたことを考えると、意外な方針転換。賞金女王というひとつの目標を達成し、パルパル世代(ソウル五輪が開催された88年生まれ)ということもあり、五輪には特別な思いがあるのだろう。
とはいえ、不慣れな海外試合で結果を残すのは厳しい。ツアー記者がこう言う。
「イ・ボミは米ツアーのシード権はないが、メジャーや通常の冠大会にスポット参戦するそうです。移動距離は日本国内とは比較にならないうえ、ほとんどが4日間大会です。出場できない試合の週はどこかのコースで調整しなければならない。コースによっては芝質も違うので練習場にも困るし、食事や時差の問題もある。米国で戦っている韓国人プロのライバル心も刺激することになる。さらにイ・ボミの場合、昨季7勝の実績があるので、その大会は前年優勝者として欠場することは難しい。また、前年休んだ試合も2年連続で欠場することはできない。韓国ツアーにも2試合出るそうです。去年、国内で32試合も消化したが、それよりかなりのハードスケジュールになる。ただでさえレベルが高くタフな設定の海外メジャーにベストコンディションでは臨めないでしょう。日米どちらも中途半端に終わる可能性が高い」
骨折り損のくたびれもうけに終わるのがオチだ。