マグレの指摘…白鵬撃破の琴奨菊を見るプロのシビアな目
相撲評論家の中澤潔氏は「言ってしまえばマグレです」と、こう話す。
「琴奨菊も大関になるくらいだから、決して弱い力士ではない。それでも結果を残せないのは、好不調の波が激しすぎるからです。どんな相手にも通用するのならば、がぶり寄りだけの一芸力士でもいいでしょう。しかし、琴奨菊は調子が悪い時は得意技ですら、まるで通用しない。常に70%の力を出せないと大関は務まらない。この日の取組に限って言えば、年齢的に衰えの目立つ白鵬に対し、たまたま好調が続いている琴奨菊が当たっただけ。次の春場所で、同じことをもういっぺんやってみろ、と言いたいくらいです」
負けた白鵬は「ちょっと立ち合いが合わなかった。でも、全然残せると思ったんだけどね」と、ポツリ。それが本当ならば衰えは忍び寄っているのだろうが、だからといって琴奨菊が急に強くなったわけではない。
過度な期待はせず、半信半疑で応援するくらいがちょうどいい。