7年ぶり2度目の完全Vも…石川遼に「米ツアー撤退」情報
■低迷する国内ツアーの救世主になれる
米ツアーでダメでも国内ツアーなら、まだまだやれることを今回の勝利で証明した。となると、「商品価値」のあるうちに国内復帰する方が得策だ。
日本ツアーの平均入場者数は前年1万4018人から1万3536人に減り、最終日のテレビ中継の平均視聴率は同5.1%から4.2%に落ち込んでいる(関東地区、ビデオリサーチ調べ)。石川が4日間、首位を守った今大会の入場者数は最終日に大雨が降っても前年の9446人から1万909人に増えた。石川が試合に出ることによって集客効果がすぐに表れる。ツアー関係者の「日本に帰ってきて欲しい」という待望論はいやが上にも高まるのだ。
人気者の石川の日本ツアー復帰を望むのは、クラブメーカーも同じだ。世界規模でゴルフ人口が減少しており、大手メーカーですら計画を見直している。ナイキが先ごろ売り上げ不振により、クラブ、ボール事業から撤退すると表明。アディダスもテーラーメイドを売却することを明らかにするなど、業界縮小の動きが進んでいる。
「石川はキャロウェイと契約しており、同社の評価は高い。ただ、米ツアーにはP・ミケルソン、H・ステンソン、P・リード、J・フューリックら同社と契約するプロがいて米市場ではどうしても目立たない。一方、同社にとって大きな市場である日本にはめぼしいトッププロがいないのが現状です。石川には日本で活躍して、売り上げに貢献してもらいたいと考えるのは当然でしょう」(クラブアナリスト)