実は空前のブーム 韓国女子ゴルフ界の恐るべき“世界戦略”
藤本が日本から連れていったキャディーは「韓国の試合会場は難しいコースでピン位置も厳しかったですね。これを日本でやったら、選手から文句が出てきますよ。韓国でプレーして、韓国人選手がなぜ強いのかが分かった気がします」とお手上げ状態だった。
この大会には藤本、大江だけでなく、米ツアーから世界ランク4位のL・トンプソン(21)、同22位の野村敏京(23)、同25位のJ・コルダ(23)も招待出場している。全員“アゴ足付き”だった。
韓国のゴルフ事情に詳しいジャーナリストの太刀川正樹氏がこう言う。
「米ツアーでの韓国人選手の活躍は広く知られていても、韓国ツアーの実態は世界であまり知られていません。韓国国内にもまだまだ力のある選手がいて、韓国ツアーのレベルの高さをアピールしたいのです。世界のトッププロが韓国内の大会に出場すれば、大会の格が上がり、韓国の女子プロたちのモチベーションも高まり、そこで勝てば自信にもつながります。韓国人選手は相手がどんなに強くても、決してひるむことはありません。むしろ闘争心に火がつく。なぜなら『韓国で1位になれば、世界で1位になれる』と皆、口にしているからです」