スポンサー怒り心頭 10番・香川“戦力外”のテンヤワンヤ
日本代表の背番号10といえば「ドルトムントMF香川真司(28)」だが、今回の欧州遠征(10日=ブラジル代表戦、14日=ベルギー代表戦)メンバーから外れ、スペイン・エイバルMF乾貴士(29)が背負うことになった。エースナンバーといわれる10番。仏リール市内の練習場で「これまでつけていた真司の背番号だと思っている」と迷惑そうな雰囲気で話していた乾には、厄介なシロモノのようである。
そもそも香川が遠征メンバー外となったことで10番を巡り、日本サッカー協会(JFA)やスポンサー企業を巻き込んでドタバタが繰り広げられている。実は香川の背番号10には、JFAと2023年まで8年契約・250億円のスポンサー契約を結んでいるアディダスが深く関与している。1999年からJFAをスポンサードしているアディダスにとって、注目度の高い10番は自社契約選手につけさせたい。JFAも大スポンサーの意向は無視できず、アディダスと契約している選手に「優先的に与える」ことが不文律となっている。
2010年8月に日本代表監督にザッケローニが就任後、香川以外の選手で背番号10をつけたのは3人しかいない(11年の川崎MF家長昭博、12年のG大阪MF藤本淳吾、アギーレ体制の14年のベフェレンMF森岡亮太)。3人とも代表主軸ではないが、香川がケガで不在だったことで10番が回ってきた。「アディダス契約選手からムリヤリに選んだ。当人たちもイヤがっていた」(サッカー関係者)という経緯がある。