事情聴取を真っ向拒否 貴乃花親方は相撲協会「脱退」必至
そもそも貴乃花親方は2016年の理事長選直後から、「職務放棄」が問題視されていた。理事として出席すべき行事に参加せず、今回の件でも協会をないがしろにしている。貴乃花親方が現体制と対立しているのは事実としても、だからといって、職務を放棄していいことにはならない。
ビジネス評論家で好角家の菅野宏三氏は「その意味では貴乃花親方は間違っています」と、こう続ける。
「企業でもそうです。出世争いに敗れたとしても、組織の一員である以上は会社のために協力はすべき。まして相撲協会は公益財団法人で、貴乃花親方は理事。一般企業ならば取締役に当たる立場です。たとえ理事長選で負けたとしても、終わればノーサイドじゃないですか。今回の暴行事件で警察に被害届を出すこと自体は問題ないにせよ、なぜその前に協会に報告しなかったのか。さらに協会の調査にも協力できないと言っている。現在は一般企業でも透明性が重視されている時代です。調査に協力できない理由があるならば、それをファンにもわかるようにきちんと説明する義務がある。もし、それすらも嫌だと言うのならば、組織を離れるしかないでしょう」
貴乃花親方に自分なりの理想があるというならば、相撲協会にこだわる必要はない。新しく相撲団体をつくり、協会を見返すくらい良い組織をつくればいいだけの話だ。