春日野親方が明かす 初V栃ノ心の入門秘話と四股名の由来
■女将のひと言がヒントに
四股名の「栃ノ心」の由来は「相撲を取るからには日本人らしい心を持ってほしい」という意味だ。春日野親方は四股名について、こんな裏話をする。
「最初に『トチノシン』という響きが頭に浮かんで、よし、語呂もいいぞ、と。ではシンの字はどうしようと考えていたら、うちの女将が『心という字がいいんじゃない?』と言ってくれたんです。そこで改めて日本人の心という意味を込めて、栃ノ心と名付けました」
13年7月場所で180キロの徳勝龍を吊った際、右膝前十字靱帯断裂などの大ケガ。この場所を含めて4場所連続休場し、一時期は幕下55枚目まで転落した。
「相当落ち込んでいましたね。でも、周囲に励まされて現役を続けた。手術して多少良くなってくると、本人が『稽古をしたい』と言い出したんですが、師匠は『まだ早い! 四股やすり足など、土俵外の稽古をやれ』とストップをかけた。それが師匠から稽古のゴーサインが出るや、幕下で2場所連続優勝、十両でも2場所連続優勝ですからね」(岩友親方)
インタビューでは「稽古を頑張って、親方の言うことを聞いて、来場所もいい相撲を取りたい」と話した栃ノ心。来場所も主役になれるか。