アルガルベ現地リポート 高倉監督は選手の覚悟待っていた
アルガルベ杯で日本女子サッカー代表「なでしこジャパン」は、最終的に6位で大会を終えた。
初戦で6失点。その後の戦いに選手たちは恐怖したが、選手発信のミーティングで戦い方を煮詰め、統一感のある守備が張れるようになった。
常に「ピッチで戦うのは選手。自分で判断する力を磨くべき」という考えを示してきた高倉麻子監督は、「ようやく自発的に動いた」と感じた。
選手たちの“覚悟”を待っていたのである。
その高倉監督の一貫した姿勢として「選手を固定しない」がある。
主軸ボランチとして揺るぎない立場にある日テレMF阪口夢穂。ペアを組む選手はゴマンといる。第3戦・デンマーク戦では、仙台MF市瀬菜々と初コンビを組んだ。
試合途中でシアトルMF宇津木瑠美が投入された。及第点の動きを見せた市瀬の後をすんなりと引き継いだ宇津木の対応力には舌を巻いた。
阪口とペアを組む選手が、どれだけ自身の色を出せるか? スムーズにいけば「戦い方を変えられる」ことは分かった。いずれにしても、阪口が固定の伴侶(はんりょ)を得ることはないのだろう。その時々で適合する選手が、阪口の隣でプレーすることになるはずだ。