なでしこの“カンフル剤” 不発FW横山のゴールを待っている
【フォトジャーナリスト・早草紀子 アルガルベ杯現地特別リポート】
ポルトガルで開催中のアルガルベ杯でグループリーグ3試合を戦った女子サッカー日本代表「なでしこジャパン」。大量6失点を喫したオランダ戦の後に選手ミーティングで立て直しを図り、それからの2試合で“戦うべき道筋”を見つけた。
高倉麻子監督は、立ち上げから<自由なプレー>を理想に掲げてきた。どこまで指揮官の理想を組み込めばいいのだろうか? どこまで選手は自分たちの判断を優先すればいいのだろうか?
その線引きを明確にせず、彼女たちはポルトガルの地を踏んだ。いつか訪れる「決壊」だった。
しかし、2試合目から選手たちの<徹底して前からボールに向かっていく守備>が動き出した。
前線からファーストディフェンダーが無駄なく動く。すると他選手が空いたスペースを埋めようとして、必然的にコンビネーションが良化していった。この攻守の連動性こそが、なでしこのバロメーターとなるものだ。