アルガルベ杯初白星 なでしこ“格下”相手に四苦八苦の不安
国際親善大会アルガルベ杯(ポルトガル)で日本女子代表なでしこジャパンが、大会2試合目のアイスランド戦(現地2日)で初白星を挙げた。
なでしこは世界ランク9位。相手は20位。攻守ともに圧倒しないとカッコがつかない。
前半15分、代表初先発の右SB清水がDFラインの背後に浮き球パスを送った。これに好反応したFW菅沢が、GKの鼻先をかすめるようにして右足でチョコン! ワザありの先制弾を決めた。
後半、トドメを刺せないでいると29分、ゴール前の混戦から失点してしまう。それでも40分、右CKに飛び込んだ左SB宇津木の“左肩に当たった”ボールが、ラッキーな勝ち越し弾となった。
高倉監督は「非常に苦しい展開だったが、勝ち切れたことにホッとしている」と試合後にコメントしたが、薄氷の勝利に表情は冴えなかった。元サッカーダイジェスト編集長の六川亨氏が言う。
「大会初戦のオランダ戦で6失点しましたが、アイスランドのように勝って当然の相手を完封できない=守備陣の不安定感が、現なでしこジャパンの苦しいところです。1試合3、4点の攻撃力を有していればいいのですが、決定力の問題もあって2得点するのにも四苦八苦している。4月のW杯予選を兼ねたアジア杯に向け、どうしても不安は拭い切れません」
前途多難――。