日本女子が10年ぶり開幕連勝も…制度変更で漂う微妙な空気

公開日: 更新日:

【PRGRレディス】

 2打差3位タイ発進の鈴木愛(24)が68で回り、逆転でツアー通算10勝目をマークした。開幕戦優勝の比嘉真美子に次いで、日本人選手の2連勝は2009年シーズン以来、実に10年ぶりだ。

 10年前は横峯さくら(6勝)が賞金女王になり、2位諸見里しのぶ(6勝)、3位有村智恵(5勝)と当時の若手が賞金ランク上位を独占して盛り上がった。しかし、アン・ソンジュ韓国人選手初の賞金女王になった10年シーズンから形勢が逆転。ここ9年間は韓国人の賞金女王タイトル獲得は7回と圧倒的な強さを誇っている。

 そんな状況に危機感を持つ女子プロ協会は、今年からQT制度を変更。日本のプロテスト合格者でなければQT受験資格を与えず、外国人選手のツアー参戦のハードルを上げた。

 さらに、トーナメント規定(36条2項)も改定。これも韓国人選手をターゲットにしたものだともっぱらだ。

「ツアープロの間では有名な話ですが、韓国のベテラン選手が大会前日に行われるゲストを招いたプロアマ戦を途中で棄権する回数が多かった。協会はホスピタリティーの認識が欠けると苦々しく思っていたのでしょう。昨年まではプロアマ戦で1打でもプレーすれば棄権しても大会に出場できたのですが、今年から棄権すると大会出場を認めないのです。韓国のベテラン選手を念頭に置いた改定は明らか。だから、これからさまざまな圧力がかかるのではないか、と韓国人選手の間で気まずい雰囲気が流れています。もちろん、それでプレーが萎縮するとは思わないが、当然やりにくいでしょう」(ジャーナリストの太刀川正樹氏)

 窮鼠猫を噛む、の言葉がある。手痛い目に遭うのが日本人選手でなければいいが……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小室佳代さんは眞子さんを「配偶者」と呼び、秋篠宮さまは圭さんを「夫の方」と呼ばれ…自伝本が深めたミゾ

  2. 2

    松坂桃李「御上先生」は連ドラの“勝ちパターン”を外してしまった? 1ケタ陥落で疑われる《失速と中だるみ》

  3. 3

    開成合格でも渋幕に入学する学生が…強力なライバル校出現で揺らぐ唯一無二の存在

  4. 4

    “選挙のプロ”立花孝志まさかの凡ミス赤っ恥…第一声「神戸→船橋」急きょ変更のお粗末

  5. 5

    中村芝翫「同棲愛人と破局宣言」で三田寛子の夫婦関係はどうなる? “梨園の妻”の揺れる心中

  1. 6

    小室圭さん母・佳代さん まさかの「自伝本」出版に宮内庁が困惑…“魂の訴え”で秋篠宮家にまた逆風か

  2. 7

    三田寛子はアイドルから“梨園の妻の鑑”に華麗なる転身も…夫の不倫癖で扇千景さんの境地になれない

  3. 8

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希 異例の「マイナー相手に実戦登板」で見えた首脳陣の痛恨トラウマ

  5. 10

    なぜオリ山岡泰輔だけが名前を晒されたのか…SNSでは「不公平」「一律公表すべき」の声