佐々木や奥川…高卒新人を即戦力と計算してはいけない根拠
首脳陣の期待が大きいのは間違いない。
今年のドラフトでプロ入りした奥川恭伸(星稜からヤクルト)や佐々木朗希(大船渡からロッテ)のことだ。
■今年一番の即戦力
奥川に関してはドラフト後、高津監督が「即戦力として今年の投手で一番。即戦力として一軍の投手として活躍してほしい。シーズンの早い段階で出てきてくれたら、それが開幕なら、なおさらいい」と話している。
佐々木にしても井口監督が一軍キャンプ帯同を示唆している。
奥川は今年の夏の甲子園準優勝投手。高校生ながら「即戦力」と評判だった。佐々木は今年の春先に163キロを投げ、一時はメジャー球団も熱心に追い掛けた逸材だ。プロ側の期待が膨らむのは当然だが、彼らは1年目からプロでバリバリ働けるのか。
いまから1年前。高卒ルーキーながら、奥川や佐々木、いや、それ以上に騒がれたのが中日の根尾とロッテの藤原だった。2人は昨年の春夏甲子園を連覇した大阪桐蔭の主力。スポーツマスコミは京田とポジションのかぶる根尾や、外野手の層の厚いロッテでの藤原の起用法を本気で心配したものの、1年目は2人ともからっきしだった。根尾が2試合に出場して2打数無安打2三振なら、藤原は6試合で19打数2安打(・105)。ファームでも根尾は108試合で打率・210、2本塁打、33打点。藤原は82試合で打率・227、4本塁打、21打点と精彩を欠いた。