コントロールショットが光ったミケルソンの冷静な戦い方
50歳のフィル・ミケルソンが見事にメジャー最年長優勝記録を53年ぶりに更新し、ベテランの味が光りました。
総距離はメジャー史上最長の7800ヤードを超え、飛ばし屋が有利と思われました。
しかし、大西洋に面した会場は砂ぼこりが舞う強風が吹き、少しでも曲げると長いフェスキューが待ち構えて、グリーンも硬くてアンジュレーションがきつい。一打一打気の抜けない難セッティングに、多くの選手が苦戦しました。
そんな中でミケルソンは、右にも左にも曲げられるコントロールショットが冴えました。スイング軌道と振り方がしっかりしていないと、タフな設定に対応できないわけです。
若い頃のミケルソンは、闘志むき出しでピンをガンガン攻めるプレースタイルでした。ところが、シニア年齢になってチャンピオンズツアーに出るようになり性格が穏やかになりました。プレーもひと呼吸おいて間の取り方もパットもうまかった。
13番の2打目を右に曲げてクリークにつかまった時は足が止まっていましたが、その後はうまく修正でき、ピンチを迎え、たとえボギーを打っても最後までリズムは変わりませんでした。