著者のコラム一覧
宮崎紘一ゴルフジャーナリスト

低レベルな選手育成 松山マスターズVに浮かれている場合か

公開日: 更新日:

 日本人の制覇は夢かと思われていた「マスターズ」に松山英樹(29)が優勝して、日本中が歓喜の渦にのみ込まれている。これで「第2の松山誕生の道筋がつくれた」「日本に再びゴルフブームが訪れる」「低迷する男子ツアー復興の兆し」などと大騒ぎだ。

 だがゴルフファンや業界には申し訳ないが、現状を見る限り、こうした期待はぬか喜びに終わりそうだ。というより、これから松山と日本との距離はますます離れていくことが予想される。低迷する男子ツアーの復興と、ファンの拡大は、松山が日本ツアーに出場すれば、の話だ。

 だがその可能性は限りなく低くなった。マスターズ優勝で得た松山の優勝賞金は207万ドル(約2億2770万円)。日本大会の10倍に当たる。おまけにマスターズの永久出場権を獲得し、他のメジャー3大会(全米オープン、全英オープン、全米プロ)の5年間シードも獲得した。今後はメジャー中心の年間スケジュールを組むことになり、米国にじっくり腰を据えるのは確実で、日本ツアー出場どころではないのだ。

 賞金だけではない。かつて松山が帰国して日本ツアーに出場したとき、「日本ツアーはコースのレベルも、選手層の厚さも米ツアーとは雲泥の差がある」と指摘したことがある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース