“オンライン大臣”中谷進之介が盟友・南野拓実の領域に達する日は近い
■オンライン大臣の堂々たるコミュ術
こうした自信が取材対応にも出ていた。コロナ禍の2年間は、名古屋が定期的にオンライン取材を実施。登場回数が圧倒的に多い中谷は、何を聞かれても明るく笑顔で話していた。どの質問にも理路整然と説明できる能力も含め、一部では「オンライン大臣」とも評された。おそらく吉田や長友のコミュニケーション術を間近で見て、感じた部分も大きかったはず。堂々とした対応は本当に頼もしい。
だからこそ、W杯イヤーの今年は何としてもA代表定着を果たしたところ。センターバック(CB)は吉田不在でも冨安健洋(アーセナル)、板倉滉(シャルケ)、植田直通(ニーム)と欧州組がズラリと並んでいる。国内組に目を向けても、J連覇の川崎のキャプテン・谷口彰悟や若手の成長株・西尾隆矢(C大阪)らがしのぎを削っており、サバイバルは熾烈を極めている。
「自分は安定したプレーができるところが1つの強み。ゲームをどう導いていくのか、ゲーム(の流れ)が悪くなった時にはどう修正するのか、ゲーム全体を読む力も昨年タイトルを取れたことで上がったのかなと思います」と本人も手ごたえを口にする。今こそそれを発揮すべき時である。