小林浩美JLPGA会長はファン置き去り…「地上波中継なき」国内女子ツアーの行く末
【アース・モンダミンカップ】最終日
最終組から3組前でプレーした木村彩子(26)が69で回り、6打差を逆転してツアー初優勝を遂げた今大会。試合の模様は有料のネット配信やCSでは見ることはできたが、地上波でのテレビ中継はなかった。
背景には日本女子プロゴルフ協会(小林浩美会長)と、女子ツアーが不人気だった時代から支えてきたテレビ各局との対立がある。ここ数年、黄金世代、ミレニアム世代といった若手が活躍するようになり、にわかに女子プロブームが起きた。
すると、財政基盤が脆弱な協会は、それまであいまいだった放映権の帰属を突然主張し、手っ取り早く高収益が望めるとテレビ各局にカネを払えと迫ったのだ。協会は各主催者が放映権帰属を認めてくれたとアナウンスしたが、実際は水面下でいまでも交渉が続けられている。
小林浩美会長が強引に主導する放映権問題にファンは完全に置き去りにされているのが実態だ。
「協会は放映権問題で大きな勘違いをしている。大会のテレビ中継がなくても誰も困らない。ゴルフはそもそもプレーを楽しむ人がほとんどで、観戦を楽しむ人はそれほど多くはありません。それに一部熱烈ファンを除けば、カネを払ってまで見たいという魅力はハッキリ言って女子ツアーにはない。テレビ中継がなければいずれファンは離れていき、女子プロと契約するスポンサーも選手の露出がなければメリットがなくなり、負の連鎖から女子プロ人気も一気に下火になる。第一、誰でも気軽に見ることができるテレビ中継がなければゴルフ人気は広がらない。すごい記録が出ている、すごい選手が出ているのならまだしも、同一週開催の全米女子プロに比べても話題が乏しい」(ゴルフ評論家・宮崎紘一氏)
今大会で一番の話題といえばキャディートラブルで、その次が優勝5400万円の高額賞金ぐらいだ。それではお金を払ってまで見たいという動機づけにはならない。