今季ツアー初V狙う女子プロ新鋭4人のセールスポイント「私のココを見て」
天本ハルカ(24歳・メルセデスランキング54位)
小学生までは“二刀流”だった。本格的にクラブを握ったのは8歳。それより前に始めたのがストリートダンスで、幼稚園の年中から中学に入学するまで熱中した。
先生の踊りを見ながらその場で振りを覚えていく。その経験がゴルフに生きているようで、「見た動きを真似するのが得意。憧れのミンジ・リーさん(豪州・世界ランク6位)のスイングを頭に植え付けてイメージを出している」とは本人。
渋野日向子、畑岡奈紗らと同じ1998年度生まれの黄金世代。福岡・太宰府市出身で地元の九州ではジュニア時代から有名だった。第一学院高時代は九州ジュニアゴルフ選手権2位、2019年には日本予選を突破してメジャーの全米女子オープンにも出場した。
だが、プロテストには4度失敗し、21年11月に5度目の挑戦にしてようやく合格。“浪人時代”には、単身で台湾ツアーに参戦するなど挫折と苦労を経験した。
“師匠”は、天本の地元である福岡県を拠点とする、元賞金王の伊沢利光。自身の高校時代から一緒にラウンドし、今もアドバイスをもらう関係だという。また、米大リーグ・メッツの千賀、ソフトボールの上野らがトレーニングの指導を受ける、アスリートコンサルタントの鴻江寿治氏に師事するなど貪欲だ。
プロ1年生の昨年は4戦目で16位タイに入るなど、35試合で約1740万円の賞金を稼いだ。
今季は黄金世代13人目となる優勝を狙う。