今場所新入幕の尊富士は心身兼ねそろえたマッチョマン…前相撲から負け越しナシ
尊富士 弥輝也(24歳・伊勢ケ浜部屋・前頭17枚目)
大柄ではないがパワーは強く、ベンチプレスはMAX220キロ。トレーニングのやり過ぎで肩を壊したことがあり、先場所は兄弟子の横綱照ノ富士に、「上半身のトレーニングはやめろ。四股とすり足だけやれ」と命じられたほどだ。テーピングの類いは「弱点を見せているようで見苦しい」と嫌うなど、メンタルも強い。
伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と同じ青森県出身。幼少期から相撲に親しみ、木造中学校時代は師匠の名を冠した相撲道場、「つがる旭富士ジュニアクラブ」で研鑽に励んだ。この道場は毎年夏、伊勢ケ浜部屋が合宿を行っており、尊富士も当時から後の師匠や、照ノ富士らと面識があった。
鳥取城北高に進学したのは同校出身の照ノ富士を慕っていたことに加え、地元では稽古相手がいない、という事情もあったそうだ。
高校、そして進学した日大ではケガに泣かされ、個人戦の優勝経験はなし。高3時のインターハイ準決勝では、同じ鳥取城北のアマルサナー(現・狼雅)と対戦し、敗れている。
それでもケガを癒やして入門すると、前相撲から一度も負け越しを経験せず、わずか8場所で十両昇進。十両も1場所で通過し、今場所新入幕を果たした。