感染症
-
【ギラン・バレー症候群】食中毒の原因菌によるものが30%を占める
感染症の後に起こる「ギラン・バレー症候群」をご存じでしょうか。毎年10万人あたり1~2人の割合で発症するまれな病気で、男女を問わず、また世界のどの地域でも同程度の罹患率とされています。 ギラン・バレー症候群は、本来なら自分の...
-
マスクに感染予防効果はない? 世界的機関「コクラン」が論文公開
厚労省は、マスクの着用に関して屋外では原則不要、屋内では原則着用を推奨してきました。しかし、令和5年3月13日から、マスクの着用は個人の判断を基本とする方針に変更されました。行政が一律にルールを策定するのではなく、個人の主体的な選択...
-
コロナワクチン健康被害 厚労省が新たに184人の医療費・医療手当を認定
新型コロナワクチンによる健康被害を審査する「疾病・障害認定審査会(感染症・予防接種審査分科会新型コロナ感染症予防接種健康被害審査第一部会)が先週の3月17日に開催された。死亡事例の請求の審査はされず、213件の医療費・医療手当の請求...
-
迷うようなことはだいたいどっちでもいい…考え続けることが重要
本連載の2回目の記事がネットニュースに掲載され、複数のコメントが付いたが、読まれ方はいろいろだ。ある人は私を「コロナ=かぜ派」と読み、ある人は「かぜでない派」と読む。また別の人は、知りたいのは実態や判断であって、あいまいで観念的なこ...
-
新規の梅毒患者は前年同期の42.9%増…東京での増加が止まらない
国立感染症研究所は3月22日、感染症発生動向調査週報2023年第10週(3月6日~3月12日)速報データを公表した。 新規梅毒報告件数は200件増えて、今年に入っての累計報告件数は2573件となった。これは前年同期の累計報告...
-
新型コロナウイルス騒動は沈静化に向っているが…動物ウイルス学者はなぜ「絶望」したのか
「ウイルス学者の絶望」(宝島社新書)が話題になっている。著者はウイルス学一筋に研究を続けてきた京都大学医生物学研究所の宮沢孝幸准教授だ。一体、何に絶望したのだろうか? 「この3年間、世界中が新型コロナに翻弄されてきました。私はこ...
-
コロナ感染が最も拡大しやすい社会環境は? 東京都の疫学調査を解析する
2023年の年明けから、新型コロナウイルスの感染者は減少傾向にあります。しかし、感染拡大のリスクが完全に消えたわけではありません。 社会の正常な機能を維持したまま効率的な感染対策を行うためには、感染リスクが最も高い環境を適切...
-
マスク着用が個人の判断となった今こそ「体内マスク」に注目を!
新型コロナウイルスの発生から3年余り。マスクの着用がすっかり当たり前となった今、今年5月から新型コロナウイルスが5類に移行されることを受けて厚生労働省では今月13日からマスクの着用を個人の判断に委ねるとした。はたしてその影響はいかに...
-
厚労省がワクチン被害を認めた41人の死者の属性 新たに11人の接種後死亡を救済
新型コロナワクチンの健康被害を審査する厚労省の「第157回疾病・障害認定審査会 感染症・予防接種審査分科会」が14日に開催され、新たに11人の死亡一時金(4420万円)と葬祭料(21万2000円)の請求が認められた。これにより昨年7...
-
欧米の「ロックダウン」と日本の「外出自粛」…個人と全体の問題を考える
多くの個人にとって風邪に過ぎないコロナが、全体としては多くの重症者や死者をもたらし、医療機関に過大な負荷をかけ続けている。その相反する状況の中、日本や世界がどのように感染対策してきたかを振り返りながら、個人と全体の問題を考えてみたい...
-
【日本脳炎】症状が現れた時点で脳細胞は破壊されている…予防が重要
「日本脳炎」は日本脳炎ウイルスにより発生する疾病で、蚊を介して感染します。以前は子供や高齢者に多くみられました。突然の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、意識障害やマヒなどの神経系の障害を引き起こす病気で、後遺症を残すこともあります。 ...
-
コロナワクチン接種後死亡2001件に…「因果関係が否定できない」を初認定
厚労省は今月10日、新型コロナワクチンの接種と副反応との関連性を議論する専門部会を開催した。同会に提出した資料によると、予防接種開始(2021年2月17日)から22年1月22日までに新型コロナワクチン接種後の死亡として報告・評価され...
-
コロナ禍で一気に広まった「解熱鎮痛薬」に追加された重大な副作用
長期にわたるコロナ禍でさらに身近になったクスリで深刻な副作用が起こりかねないリスクが判明した。コロナ感染症やワクチン接種による発熱に対して使用される解熱鎮痛薬「アセトアミノフェン」の重大な副作用として、「薬剤性過敏症症候群」が追加さ...
-
「コロナは風邪」論争の不毛 昔から解決できない問題に出口なし
「コロナは風邪である」といっても、「風邪でない」といっても、どちらにしても多くの反対があるだろう。コロナには、風邪としての側面と、風邪とは違う側面の両方があるといえば、多くの人が納得するかもしれない。 コロナは風邪であるという...
-
【おたふく風邪】ワクチンの効果は高いが日本では定期接種が中止されている
「おたふく風邪」は、ムンプスウイルスに飛沫感染や接触感染することで引き起こされる病気です。感染力が強い疾患として知られており、「流行性耳下腺炎」とも呼ばれます。耳の下に位置する耳下腺(唾液を作る組織)の腫れが特徴的な症状です。両側が腫...
-
コロナ禍の3年間で感染症の基本知識と予防法が身につかなかったのはなぜか
「新型コロナがどのように感染するかはもちろん、飛沫が2メートル先に落下することも知らない。知っているのは政府に言われたときにワクチンを打ち、マスクをすればいい、ということだけ。しかも、この2つの効果についてはさまざまな考え方があり、専...
-
感染症の流行に終わりなし…不要不急の外出禁止がもたらした矛盾
2019年12月に原因不明の重症肺炎が中国で報告されてから、丸3年以上が経過した。この間、いろいろなことがあった。「あった」というのは正確な表現ではない。いまだ現在進行中である。日々、さまざまなことが起こり続けている。日々、新たなニ...
-
梅毒新規患者は前年同期40%増、年間1.8万件をうかがう勢い…感染症発生動向調査 第7週
国立感染症研究所は2月28日、感染症発生動向調査週報2023年第7週(2月13日~2月19日)を公表した。 新規梅毒報告件数は201件増えて、今年に入っての累計報告件数は1687件となった。これは前年同期の累計報告件数118...
-
なぜ、新型コロナの重症者や死者は男性の方が多いのか?
【Q】よく女性は男性よりも病気に強いと言われます。新型コロナ感染症でも、重症化する人や亡くなる人は男性が多くて女性が少ない。なぜですか? 【A】厚労省が公表している「データからわかる 新型コロナウイルス感染症情報」の性別・年代別...
-
コロナ禍で弱くなる子供たち 無気力・不安での不登校が増加
新型コロナウイルス感染症による国内最初の死者は神奈川県に住む80代の日本人女性だった。2020年1月22日に体調が悪くなり、2月1日に肺炎と診断され入院。新型コロナ感染が判明した翌13日に亡くなった。それから3年が過ぎた。23年2月...
-
梅毒は早くも累積1400人超 感染症発生動向調査週報第6週
国立感染症研究所は2月21日、感染症発生動向調査週報2023年第6週(2月6日~2月12日)を公表した。 昨年1万3000件台となった新規梅毒報告件数は依然として増え続けており、第6週は180件、年初からの累計は1401件と...
-
【ウエストナイルウイルス感染症】似たウイルスの抗体を利用した薬の研究が進んでいる
「ウエストナイル熱」や「ウエストナイル脳炎」という病名を聞いたことがあるでしょうか? ウエストナイル熱は、インフルエンザのような症状が表れる比較的軽症の病気です。ほとんどの患者さんは数日から1週間以内で回復します。その原因となるウイル...
-
「マスク新指針」でコロナ感染は防げるのか? 3月半ばから個人判断
政府は新型コロナ対策としてのマスクの着用について、新たな方針を発表した。3月13日から屋内・屋外を問わず、個人の判断に委ねるという。ただし、医療機関を受診する際、重症化リスクの高い人が多い医療機関や高齢者施設などを訪れる際、通勤ラッ...
-
厚労省が救済を認定 コロナワクチン接種後死亡30人とはどんな人たちなのか
新型コロナワクチンの健康被害を審査する厚労省の「第156回疾病・障害認定審査会 感染症・予防接種審査分科会」が10日に開催され、新たに10人の死亡一時金(4420万円)と葬祭料(21万2000円)の請求が認められた。これにより昨年7...
-
コロナ対策を続けても「結核」はなぜ減らない? 新規感染者は毎年1万人超
日本では「結核」は昔の病気のイメージがあるが間違いだ。毎年1万人以上が新たに罹患し、1000人超が亡くなっている。なぜ、結核は日本からなくならないのか? 公益財団法人結核予防会結核研究所の加藤誠也所長に話を聞いた。 結核とは...
-
【サル痘】天然痘ワクチンが有効なのは「交差免疫」のおかげ
今年に入って感染者がじわじわと増えているサル痘に対し、現時点では日本で一般的に広く使える治療薬はないと前回お話ししました。 では、ワクチンはどうでしょうか。国内でも素早く使えそうなものとしては、天然痘ワクチン(痘そうワクチン...
-
ワクチンは基本年1回へ 夏にパンデミックが来ない前提でいいのか
厚労省の専門部会が新型コロナワクチンについて次の接種を今年の秋冬に行うべきとの対応方針案を固めたという。対象は全員で、重症化リスクのある高齢者は前倒しして追加接種を行うという。厚労省が同部会に提出した資料では、その根拠として①新型コ...
-
大事なところに水疱が… 帯状疱疹と間違えやすい性感染症がある
帯状疱疹(ほうしん)は、痛みやかゆみを伴う発疹が胴体や顔など体のあちこちに帯のように集まってあらわれる病気だ。新型コロナウイルス感染症の流行で患者が増えているといわれるが、実は、それと似た症状の性感染症があるのをご存じか? 性器ヘル...
-
【サル痘】18人感染確認…日本では一般的に広く使える治療薬はない
今月2日、東京都内の男性3人がサル痘に感染していることが発表されました。これで、国内では18人、2023年に入ってからは10人の感染が確認されたことになります。 サル痘は、1970年にザイール(現在のコンゴ民主共和国)で初め...
-
帯状疱疹の疑いも…ワクチン接種1カ月後のピリピリした違和感には要注意
米国でワクチン接種率とコロナによる死亡率を比較した研究では、接種率が高い州では死亡率が低かった。ワクチン接種を検討している人は参考にしたい研究結果だが、頻回のワクチン接種は、帯状疱疹などのリスクを上げるかもしれない、との指摘もある。...