新規の梅毒患者は前年同期の42.9%増…東京での増加が止まらない
国立感染症研究所は3月22日、感染症発生動向調査週報2023年第10週(3月6日~3月12日)速報データを公表した。
新規梅毒報告件数は200件増えて、今年に入っての累計報告件数は2573件となった。これは前年同期の累計報告件数1801件を42.9%程度上回る数字。この調子で行けば、年間の新規感染者報告件数は2万人台に達する可能性がある。現時点で新規感染者の報告累計件数が多いのは東京で、昨年の545件から今年は660件となっている。
後天性免疫不全症候群(HIV)は新たに11件報告され、累積件数は157件となった。ただし前年同期(13件、167件)よりも少なくなっている。
サル痘は新たに10件報告され、今年度の累計は34件となった。前年同期は累計0件だったことから感染拡大がじわり進んでいる。
インフルエンザは全国で5万4796件報告され、定点当たり11.1件となった。先週より全国で4561件、定点当たり0.93増えている。総数で多いのは、東京(4286件)、神奈川(4424件)、埼玉(3389件)で、定点で多いのは、岩手(26.03件)、富山(26.02件)、石川(25.8件)だった。
感染性胃腸炎は全国で1万8503件の報告があり、定点あたり5.88件となり、減少傾向が続いている。