「トレイルズ」ロバート・ムーア著 岩崎晋也訳

公開日: 更新日:

 著者の旅は2009年アメリカ東部アパラチア山脈に沿って、メーン州からジョージア州まで約3500キロを約5カ月間かかって踏破した大冒険から始まる。この間彼は「誰がこの道(トレイル)をつくったのか、どうして存在するのか、そもそもなぜ道はあるのか」という疑問にとりつかれるようになる。

 カナダ最東部ニューファンドランド島のフィヨルド湖を旅し、タンザニア・セレンゲティ国立公園で動物の道を探るべく、群れを車で、そして空から追い続ける。そして、また今は道路となって隠れてしまったネーティブアメリカン、チェロキー族の本来あったはずの道を探り、ついには東洋哲学の「道」について思考するに至る。

 こうした膨大な経験を通して得られた思索の旅が本書である。17年の全米アウトドアブック賞を受賞。(A&FBOOKS 2200円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ダウンタウン浜田雅功の休養でよぎる2023年の「意識障害」報道…「前日のことを全く記憶していない」

  2. 2

    フジテレビ30代アナ永島優美、椿原慶子が辞めて佐々木恭子、西山喜久恵50代アナが居座る深刻

  3. 3

    ダウンタウン浜田雅功が休養でテレビ業界大激震…キー局編成関係者「いずれ番組の打ち切り話が出てくる」

  4. 4

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  5. 5

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  1. 6

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  2. 7

    志村けんさん急逝から4年で死後トラブルなし…松本人志と比較される女性関係とカネ払い

  3. 8

    【動画あり】イケイケ国民民主党に“パワハラ問題”噴出!女性衆院議員からの罵倒叱責で体調不良に…4人も離党の異常事態

  4. 9

    “現代の遊女”吉原のソープ嬢はNHK大河ドラマ『べらぼう』をどう見ている? 地元は特需に沸く

  5. 10

    日テレ「さよなら帝国劇場」でわかったテレビ軽視…劇場の階段から放送、伴奏は電子ピアノのみ