NHK大河「花燃ゆ」はないないづくし 識者は「八重の桜」の“二の舞”懸念
15年放送のNHK大河が井上真央(26)主演の「花燃ゆ」に決定した。来月からスタートする岡田准一(33)主演の「軍師官兵衛」からバトンを引き継ぐ作品だ。3日の制作記者発表会で井上は、「一部で内定と報じられていましたが、取り消されたらとヒヤヒヤ。無事に発表の場を迎えられてホッとしています」と、苦笑いしながら挨拶した。
■知名度なし、原作なし、史料なし
吉田松陰の妹・文(ふみ)の生涯を描く。松陰は幕末の長州藩士で、思想家としても名を馳せた歴史上の人物である。幕末のキーマンが兄とはいえ、妹は知名度がなく、人物像はピンとこない。文自身のヒストリーとしては16歳で久坂玄瑞の妻となるが、彼女の手による書物や史料はなく、実母にまつわる本が“頼みの綱”。それに加え、松陰や玄瑞の全集などを参照しながら史実を紡いでいくという。自決する久坂との夫婦歴が6年半足らず。アラフォーになってから群馬県令の楫取素彦と再婚。自身の子どもは授からなかったが、毛利家の若君の教育係を担い、山口・防府の幼稚園開園に関わったとされ、学問や教育にも造詣が深いというが、歴史的には埋もれていた人物であることは否めない。