自伝に書かれた思い出もニセモノ…佐村河内氏の“偽り人生”
何だか、松本清張の「砂の器」みたいだ。ゴーストライター騒動の佐村河内守(50)のペテンが底なしになってきた。作曲だけでなく、経歴もウソで塗り固めていたのである。
日本音楽著作権協会が管理している佐村河内名義の楽曲は103曲。
「実際にはその半数が、ゴーストライターだった桐朋学園大非常勤講師の新垣隆氏(43)の手によるものとみられている。新垣氏は20曲以上と言っていましたが、そんなもんじゃありません」(同協会事情通)
作曲もウソ、全聾(ぜんろう)もウソ、それどころか幼い頃の“思い出”まで他人から拝借していた。
自叙伝「交響曲第一番闇の中の小さな光」によると、佐村河内は4歳の誕生日に、地元でピアノ教室をしていた母親から入門書「赤バイエル」をプレゼントされ、厳しいピアノレッスンを受けたという。ミスタッチすれば即座に手を叩かれたと書かれているが、これも新垣氏の過去の体験をなぞったものだという。
広島市生まれの佐村河内は中学2年の時に、同市郊外のベッドタウンに引っ越している。実家は今もそこにあるが、近所住民がこう言う。