伝説のバンド「外道」の加納秀人が語る40周年記念アルバム秘話
それが11月6日にリリースされた約10年ぶりのアルバム「魂の叫び」だ。
「ほとんどが2、3分で作った曲ですよ。40年の経験から、多分、そんな具合に完成するんじゃないかって予感はありましたけど、改めて振り返ると恐ろしいですね。以前は思いついた曲を頭の中で整理してる最中に声をかけられ、そのまま忘れちゃうなんてことがけっこうありました。その点、今は携帯メモリーがあって安心です、ハハハ」
丁寧な言葉遣いで、「ボク」と称する。とても「この外道が!」と怒鳴られた人とは思えない。
73年にデビュー。ステージに鳥居をしつらえ、着物姿で演奏した。
「あの鳥居は組み立て式。飛行機に預けるたび、説明するのが大変でした、ハハハ。着物にこだわったのは、日本人の魂の象徴だと考えたからです。『外道参上!』を名乗って全国を回り、芝の増上寺でもやりましたよ。さすがにそれはマズいと思い、そこでは『外道御免!』にしたのを覚えてます。ボクらの曲に合わせ、お坊さんもノリノリでしたっけ」
75年元日、ハワイのダイヤモンドヘッドであったサンシャインフェスティバルに日本人バンドとして初参加した。