昭和最後の「完全試合」今井雄太郎さんは食堂手伝いで大忙し
完全試合。それは投手の究極の夢、目標だろう。もっとも最近のパーフェクトゲームは94年5月の槙原寛己(巨人)までさかのぼらなければならず、過去の達成者はわずか15人しかいない。本日登場の元阪急の今井雄太郎さんは“昭和最後の完全試合投手”。今どうしているのか――。
会ったのはJR佐賀駅北口にある定食屋「ゴットマザー イマイ」。
「この食堂、家内(恵美子さん)と娘(梨絵さん)が7年前に始めたんです。店名は家族会議で『ゴッドマザー』って決めたんだけど、なぜか看板は『ゴットマザー』となっとる、ハハハ。家内が元気な頃はあまり店に顔を出さんようにしてたばってん。去年11月、家内を食道がんで亡くし、それからはワシも店を手伝うようになりました」
駅南口では息子(有樹さん)が「串カツ イマイ」を切り盛りしている。
「家内とは25歳で結婚して、38年間連れ添ったことになるかな。2つ年上の姉さん女房、ワシが二軍でくすぶってたときに一緒になったから、いつ野球をやめても食ってけるようにいろいろ準備してくれた。家内の実家がある佐賀市内にブティックをオープンしたのが26年前。スナックをやったこともある。11年前に始めたのが串カツ屋。セガレを大阪と博多に修業に行かせた。いずれワシも佐賀に住むつもりで、ずいぶん前に一軒家を建ててたんだわ」